「春分にあたり自然をたたえ生命をいつくしむ日」と広辞苑。
人は天の軌道をとらえて暦とした。春夏秋冬の季節をさらに二十四の節で分け、お天道様がちょうどま東から昇り真西へと沈み、昼夜の長さを半々にするこの日を節目とした。歳時記を繰ると、雀が巣作りをはじめ、桜が咲き、雷が聞こえ始める頃・・・と、待ちわびた季語がほころぶ。東御市御牧原南部区、野焼きの煙が、農の始まりを告げていた。
冬枯れ色に放った炎が風に押され、踊り狂う連のように土手を駆けては黒々と焼き跡を残すさま・・・筆にたっぷり含んだ墨汁を真一文字に引いた春の筆跡。
今年は畑を借りた。誰それのためなどと、言うのはおこがましい。 いっしょうけんめい馬鈴薯をにつくろうと思っている。
畑焼きは、休耕の荒れ畑やほったらかしの山林に飛び火して、大事になるから要注意。