2016年8月17日(水) 立秋 末候 蒙霧升降 (霧が深く降りる)「私ズッキーニ大好き、美味しいわ、ワインの相性もバツグンね。低カロリーでミネラル豊富、フランスやイタリア料理によく使う」。他の誰かが言ったなら「シャラくせぇ」と一語で片づけるけれど、笑顔の君の言葉だから「ウィウィ初耳ナルホドネ」と頷けた。「食わず嫌いはよくないわ」と油で炒めて塩コショウ。茄子に近い食感だった。「ならばナス喰ってりゃ充分じゃないか、確かに火の通りは早くて重宝だけど、こげな妙な野菜が好かれるのは珍しさが一番に違いない」とグズグズ思いつグチャグチャ噛みしめた。止せばよいものを高い種を買い求め100粒ほど蒔いた。君の笑顔の為ならば飛んで火に入る夏の虫…
見た目はキュウリ、味はナス、デカけりゃカボチャ。そもそもウリ科カボチャ属だからコレその通り。炎天下にやたら花咲き実をつけた。黄色の雌花を受粉させ一週間もすると収穫、採り残すと瞬く間に細長いカボチャかみたいに巨大化した。その旺盛な成長ぶり、畑へ行くたびギョッとした。
君は「協力してあげるわ」と助っ人役をかって出たけれどしばらくすると、以下受信メール紹介。「ズッキーニは降参いたします。誠に申し訳ありませんでした (ひらあやまりマーク)」=発信元、ズッキーニ通のオホホ夫人。面と向かって言えぬほど凹んだらしい。畑の暑さにバテ、葉茎の棘に触れて自慢のお肌を傷めたか、何れにせよ笑顔が消えるようでは僕辛い(v◎v)。
受信箱には他にもメールが届いていた。「16日午後1時頃、東御市〇〇で熊が出没しました。早朝等に周辺で活動している可能性があります」=発信元東御市農林課。 では熊さんへ僕送信 「家の畑に育ち過ぎのズッキーニを山と積んでございます、始末に困ります、初のお味かと思います、よろしかったらどうぞ。 嫁はズッキーニは飽きたそぅです、今度はメロンにしてネと言ってます、メロンが不出来で丸いウリになった時には改めて連絡致します」